公的資金の注入を受けたAIGが高額の賞与を支給しました。これに対し、米下院は明らかにAIGを狙い撃ちした法案を賛成多数で可決してしまいました。このまま上院も通れば賞与に対して90%の課税が課せられることになります。
公的資金の使い道が、高額の賞与では国民が怒るのは当然のこと。しかし、政府が特定企業を狙い撃ちするような法案を、これほどスピード可決してしまうのは驚きです。これほどのスピード可決は、衆参でねじれている日本ではありえないことです。これほど、決断が早いのはうらやましいことでもあり、怖さを感じることでもあります。
これでAIGの経営破たんは避けられるのでしょうか? もし、避けられないようであれば公的資金を注入した意義がなくなってしまい、税金が消えてしまいます。これで、他の金融機関も簡単には公的資金を注入できなくなり、経済危機からの脱却が先延ばしになってしまう恐れもあります。
アメリカは、どうも一時の感情で是非を即断してしまう傾向にあるようです。これが正しい決断ならよいのですが、もしも誤った決断だったのなら取り返しのつかないこともあります。この決断に至るプロセスで、じっくりと検証などが行われているのならよいのですが、何者かが意図的に情報を操作していたなどということも過去にはありました。アメリカでは、結局、情報を操作して世論を味方につけた者が得する社会になっているようです。
0 件のコメント:
コメントを投稿