2009年3月20日金曜日

歴史がなぜ変わる

マスコミで靖国問題が取り上げられていたころ、くだらないことに疑問を持った。

 なぜ、日本は先の戦争でアメリカと中国と同時に戦争をしていたのかと。島国日本が2つの大国を相手に戦争をするなんて、なんて大胆なんだと。でも、考えてみると何かがおかしい。中国が建国されたのは確か、1949年だったはず。そうすると、「日中戦争」とは一体何か? 日本が少なくとも中華人民共和国と戦争などできるはずがない。日本が最後に戦争をしたのは建国前の1945年だ。調べてみると、日中戦争で日本が戦った相手国は中華民国とある。中華民国というのは、台湾島上にある政府のことである。日本は台湾と戦争をしていたのか? いや、違う。日本が日中戦争で戦ったのは蒋介石率いる国民党だったはず。1948年に中国で起きた内戦で国民党は共産党に敗戦し、台湾島に移ったのだ。中華民国は、台湾島にあるが中国大陸の正当な政府と主張しているわけだから、これで理屈は通る。

 「日中戦争」というのは、間違いではないが誤解を招きやすい。当時の日本は支那事変と呼んではず。支那事変の方が誤解を招きにくいと思う。記憶が定かでないが、小生の義務教育時代には日中戦争などという呼び名はなかったと思う。一体、いつの間に歴史が書き換えられたのか。少しずつ、歴史がゆがめられていくような気がする。

 こうやって考えると、次の疑問が浮かぶ。「太平洋戦争」というのは、一体、どこまで範囲を言うのだろうか? 太平洋戦争と日中戦争の関係はどうなっているのだろうか? 太平洋戦争と言うと、アメリカとの戦争を思い浮かべる人がほとんどだろう。でも、それはおかしい。日中戦争において、アメリカは中立の立場であったろうか? アメリカは蒋介石らに対して、武器を輸出していたのだ。だから、中立ではない。ということは日中戦争において、日本は蒋介石らだけでなく、アメリカと既に戦争状態に入っていたと考えるべきではなかろうか? それならば、日中戦争は太平洋戦争の一部と捉えるべきであり、日中戦争において、アメリカとは既に戦争状態に突入していたと考える方が妥当な気がする。すると、日本とアメリカの戦争開始は、1941年よりも遡ることになる。

 どうして、真珠湾への奇襲攻撃が太平洋戦争の開始と捉えられるようになったのだろうか? 当時の日本は確か、大東亜戦争と呼んでいたと聞く。この当時から、支那やアメリカとの戦いは一元的なものと捉えていた証拠ではないか。日中戦争と太平洋戦争は別物と捉えるのは間違っている。

 日本の歴史は戦勝国に都合がよいようにいつの間にか書き換えられているようだ。記憶は定かでないが、義務教育時代には「日中戦争」なる言葉など教科書には出てこなかったと思う。歴史が変わるというのはおかしなものだが、実は捉え方の違いで巧妙に書き換えられてきたようだ。これでは日本を愛する日本人はいなくなるだろうな。

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